他にもサイコメトリクス・マーケティングを実践している機関はあるか?
われわれが「サイコメトリクス・マーケティング」と考えるズバリそのものを実践している研究室は、国内では他にはないのではないかと推測しています。しかし、技術的ポテンシャルを持ち、頼めば類似の研究を実践してくれる研究室は国内にもいくつか存在すると思います。また、マーケティング調査会社 の中には、技術的なポテンシャルを有するところもあるとは思いますが、莫大な費用が掛かるでしょう。さらに、有力企業の中には、自社内でサイコメトリク ス・マーケティング的な研究を実践しているところが間違いなくありますが、その内容は決して外部には流出しません。
なぜ、サイコメトリクス・マーケティングが難しいかというと、極めて広範かつ入念な英語原著論文の検索を必要とするからです。通常、十~数十報の論文を参考にして調査を実施し、必要な尺度を練り上げるとともに、アウトプットとなるモデルを想像するという作業を行ないます。このような知的作業を、様々な課題に対して柔軟に実践可能な研究室となると数は限られてきますし、商業ベースの調査会社では実現が難しいと推測しています。
さらに、当研究室では、アウトソーシングは基本的に請負いません。「研究費を受け取って、結果をお渡しする」という形式が大学との共同研究ではよく見られる形ですが、この場合、企業様には結果しか残りません。そもそも、研究の遂行だけでなく、教育の実践こそが我々のミッションです。我々との共同研究を通して、生活者の心を数値的に解読するというリテラシーが企業文化として残ることこそが、我々の目的です。したがって、実際の共同研究においては、極めて密接なインターラクションを通して、まさに産学協同の研究を実践いたします。
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2013/06/01