認知脳科学の講義
9月からスタートした檀先生の「認知脳科学」の講義は、はやくも折り返し地点!講義準備のお手伝いをしながら、学生さんと一緒になって、講義を楽しんでしまっている弘川です。
毎回、バラエティに富んでいる檀先生の講義について、ホームページでどのようにお伝えしようか思いあぐねているうちに、すっかり更新が遅くなってしまっていました。失礼いたしました。「檀先生の講義ってどんな感じなんだろう??」と興味をもってくださっている方に知っていただきたい3つのポイントをご紹介いたします!
A. 出欠代わりの小テスト(前回の復習)
檀先生の授業は、いつも小テスト(制限時間7分~10分)から始まります。これが出欠確認の代わりとなるので、このテストに間に合わなかった学生さんは、泣く泣く欠席扱いになることもあります。「じゃあ、10分遅れることがわかった時点で、その日の講義はサボっちゃえば?」と悪知恵が働いてしまいそうなところですが、そうもいかないのが檀先生の講義。小テストの問題は、たいていの場合、前の講義の内容をよく理解していないと簡単には解くことができない内容になっているからです。オープンノートテストであるにも関わらず、高得点をとるのは難しいのは、「考える力」が試されているからなのでしょう。というわけで、出席点を諦めても、講義に出ておかないと、次の講義の小テストがチンプンカンプンで大変になってしまうのです。
B. バラエティに富んだ講義内容
「我々人間を人間たらしめている思考・認知といった事象を、脳内で起こる過程ととらえ、生物学の研究対象として、そのメカニズムを客観的に解析する新たな視点を身につける」ことを目標に講義が展開され、その内容は多岐にわたります。たとえば、今までの9回(9月27日~11月29日)の講義では、以下のような内容が含まれました。
1. 吊り橋効果 2. 統計学 3. プロスペクト理論 (ゲスト:前川亮太先生) 4. 言語習得と脳(ゲスト:篠塚勝正先生) 5. 認知神経科学の歴史 6. 視覚のしくみ(盲点など) 7. 顔の認知(サッチャー錯視など) 8. 提出課題の公評会 9. 脳のこまかな部位の話
C. 2種類の課題
「檀先生の講義の課題がいちばんキツイですよ」という言葉を学生さんからよく聞きます。毎回、BASIC(必須)、ADVANCED(任意)の2種類の課題が出題されます。BASICをすべてこなし、良い得点をとれば、「B」評価は確実です。ただし、「A」を狙うためには、さらにADVANCEDで良い成績をおさめなければなりません。ADVANCED課題のほとんどが、英文の資料や有名な論文の原文(英語)を読み、内容を要約したうえで、自分の考えを論じることが求められます。英語の論文を読むだけで一苦労なのに、そのうえ、読み手にきちんと伝わる日本語の文章表現を探究なしには、高得点は難しい!そんな鬼のような課題が毎週出ます。
毎週のように、檀先生の小テスト・講義・課題をこなす学生さんたちはほんとうに大変だと思いますが、回を重ねるごとに、学生さんが鍛えられていくのがはっきりと感じられます。「認知脳科学」の講義をとおして、学生さんたちは、科学的に物事を見つめ、自分なりに考え、どのように人に伝える術をつかんでいっているような気がします。前期の始めは、まだ高校生のような雰囲気も残っていましたが、こうやって先生方にビシバシしごかれながら、大学生らしい(あるいは未来の研究者)の表情になってゆくのですね。
後半の講義も楽しみです。
(弘川)
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2013/12/23